ピカピカなメッキとは違った渋めな仕上がりを求めている方にオススメなカスタムをご紹介いたします。「銅メッキ+黒染め+研ぎ出し」という三段階の表面処理です。

まず最初の工程は「銅メッキ」。鉄の表面に銅を薄く被覆することで、金属らしい温かみと経年変化による味わいが楽しめるようになります。銅独特の赤みが、後の処理を引き立てる下地としても優秀です。次に行うのが「黒染め処理(黒酸化皮膜処理)」。鉄に酸化皮膜を作ることで、しっとりとした黒色が得られるだけでなく、サビにも強くなります。銅メッキの上に黒染めを施すことで、奥行きのある深い黒が生まれます。最後の仕上げは「研ぎ出し」。表面を手作業で研磨することで、黒染めが一部削れ、下地の銅色が浮かび上がります。このコントラストが実に美しく、光の角度によって表情を変えるのが魅力です。

左が二段階目の「黒染め」
真ん中が仕上げの「研ぎ出し」
「銅メッキ+黒染め+研ぎ出し」は、鉄パーツにクラシックな美しさを加える技術です。研ぎ方に変化をつけることによって銅メッキが多く表面に出ますので好みで雰囲気を変えることができます。日本では一般的にブロンズメッキと呼んでいるみたいです。ひとつひとつが異なる表情を持ち、あなたのカスタムパーツに唯一無二の価値を与えてくれます。
画像の部品はスプリンガーフォークのバネですので、組立後の姿を後ほどご紹介させて頂きます!