ヴィンテージハーレーに乗っていると、避けて通れないのが「ネジ山のトラブル」。長年の使用や分解整備の繰り返しで、ネジ山がダメになってしまうことは日常茶飯事です。今回は、そんなときに役立つ「ネジ山再生」と「リコイル」についてご紹介します。ネジ山がダメになる原因は、、、アルミ製のエンジンやシリンダーヘッドに多く使われている細かいネジ山は、過剰な締め付けや繰り返しの脱着で摩耗・破損してしまうことがあります。ネジが緩んだり、そもそも締まらない…そんなときには「リコイル」の出番です。



リコイルを使用して修理する場合は、、、
- 専用ドリルで傷んだネジ穴を広げる
- 専用のタップで新しいネジ山を作成する
- リコイルインサートを挿入する
- 専用工具でセットし、必要に応じて突起部を折る
この一連の作業で、元のネジサイズを保ちながら、強度のあるネジ山が再生されます。ステンレス製のネジ山になりますので、強度が上がると考えられています。





ヴィンテージハーレーを所有し、維持していく上で大切なのは、すべての不具合を即座に直そうとしないことです。確かに異音がしたり、振動が増えたりすることはありますが、それが致命的なトラブルではない場合、「様子を見る」という選択肢も大いにアリです。無理に分解整備を繰り返すことで、かえってネジ山が傷んだり、別の不具合を誘発することがあります。実際、整備すればするほどネジ山の再生やパーツの摩耗は避けられず、悪循環に陥る可能性も。だからこそ、必要以上のメンテナンスは控え、気を使いながら優しく付き合っていくという姿勢が、ヴィンテージバイクとの正しい関係だと思っております。
・小さな不具合は「我慢」して乗る判断も大切
・修理することで悪化するリスクもある
・バイクの声を聞きながら、必要な時だけ手を入れる
古き良き時代の機械だからこそ、壊れていない部分には触れず、愛情を持って乗り続けることが、長く楽しむためのコツです♪