ここしばらく取り組んできた、旧き良き60〜70年代のチョッパースタイルを再現するプロジェクト。ようやく全体の仮組みが大詰めを迎え、形としてその姿が見え始めてきました。
今回の車両は、シンプルかつ骨太なラインを意識しながらも、現代的な整備性や実用性も考慮した一台。フロントには4インチオーバーサイズのスプリンガーフォークをセットし、ほんの少しロングに仕上げることで、やりすぎない絶妙なシルエットを実現しています。フォークの角度とホイールのバランスも申し分なく、仮組みの時点で「イイ感じ~」と楽しめる仕上がりになりました。

リアまわりには、クラシックチョッパーの象徴とも言えるシーシーバーを装着。今回選んだのは、昔ながらの「フォーク」と呼ばれる形状。2本の棒が上部でわずかに開いたデザインは、どことなく食事用のフォークに似ており、おそらくそこからこの呼び名が定着したのではと、勝手に想像しています。今はまだ少し長めの仕様ですが、最終的な全体のバランスを見て、少々短くカットして調整する予定です。
シートはもちろん、クラシックスタイルには欠かせない「キング&クイーン」タイプを予定しています。ただし、普段から信頼を寄せているシート屋さんたちは、どこも繁忙期真っ只中。オーダー製作にはもう少し時間がかかりそうなため、それまでは仮のシートで各部の整備やポジション確認を進めていくことにしました。

今後の流れとしては、仮組みが全体的に確認できた時点で、いったん全バラし、フレームの塗装工程に入ります。フレームは半艶仕上げのブラックパウダーコートでシックに、外装には軽くエイジング加工を施し、まるで数十年の時を経たような、味のある佇まいを演出する予定です。


派手さや奇抜さよりも、時間をかけて丁寧に作り上げる“味わい”を大切にしたこのプロジェクト。完成まではまだ少し時間がかかりそうですが、細部にこだわり抜いたチョッパーとして、きっと多くの方に楽しんでいただけるものになると信じています。
今後の進捗もまたこちらでご報告していきますので、ぜひ引き続きチェックいただければ嬉しいです!
ところで、ちょっと前に買ったPANのシリンダーヘッドが入荷したのでお見せしたいと思いました。



