こんばんは、オオガキです!
コヨーテミーティングを終えまして、本日よりようやく通常営業へ戻ることができました。
イベント開催中はどうしても通常業務を止めざるを得ない部分がありましたので、本日からまた車検や修理、製作中の車両など、止まってしまっていた整備業務を着実に進めてまいります。
現在、車検や修理などで大変混み合っている状況となっておりまして、通常よりもお返しまでにお時間を頂戴してしまうケースが増えております。お待たせしている皆様には大変申し訳ございませんが、順番に進めておりますので、納期につきまして少し余裕を持っていただけましたら幸いです。ご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。
さて、本日はカスタムが完成しましたショベルチョッパーをご紹介したいと思います!

今回の大きな変更点は、フロントフォークです。これまで装着されていた通常の長さの74スプリンガーフォークから、ヴィンテージの約10インチオーバーサイズのスプリンガーフォークへ変更しました。一気にフロントが長くなったことで、車体全体のシルエットも大きく変化。よりチョッパーらしい雰囲気が強くなりました。



今回使用したスプリンガーフォークは70年代のヴィンテージパーツです。もちろん古い部品ですので、そのまま装着して完成!というわけにはいきません。特にロッカーアーム周辺は、ヴィンテージスプリンガーでは消耗が激しい部分です。状態によって程度の差はありますが、当店で扱うものについても修理が必要となるケースがほとんどです。
さらに、フレームとつながるステムシャフトについても同様で、交換しなければならないケースは少なくありません。ヴィンテージスプリンガーフォークを購入する際、「見た目がキレイだからそのまま使えるだろう」「安く買えたからラッキー」と考えてしまうのは、あまりオススメできません。数十年前の部品ですので、購入価格だけではなく、その後の修理や加工まで含めて考えておく必要があります。ポン付けできるケースの方が珍しいくらいに考えておいた方が安心です。
そして、フロントホイールにはミニドラムブレーキを採用しました。正直なところ、現代のディスクブレーキと比べれば制動力はほとんど期待できません(^^;)感覚としては、クルマでいうところのサイドブレーキ程度でしょうか。それでもチョッパーとしてのルックスには抜群に似合います。
フロントレッグには角棒をツイストしたワンオフ品を製作しました。新品部品だけが妙に目立ってしまわないよう、周囲のヴィンテージパーツとのバランスを考えながら仕上げています。クロームメッキを施した後、そのままピカピカの状態では使用せず、さらにヘアライン加工を加えて艶をある程度落としました。新品だけど新品っぽく見せすぎない。こういった質感の調整も、ヴィンテージパーツを多く使ったチョッパーでは大切なポイントだと思っています。



ブレーキレバーには、ドラムブレーキ時代のデザインを再現したレプリカのシャープエンドタイプを使用。こうした細かな部品ひとつでも、車両全体のオールドテイストをさらに強めてくれます。
ヘッドライトは、小さな角型ライトを2連でコンパクトにマウント。決して明るいライトではありませんが、相手から存在を認識していただくための灯火としては十分に役割を果たしてくれます。何より、この小さな2灯がロングフォークのフロント周りにとても良く似合っています。
ハンドルはシックスベント。今回はワンオフ製作ではなく、ジョイライドさんの製品を採用しました。そのまま装着するのではなく、インターナルスロットル仕様へ改造し、スロットルケーブルをハンドルパイプの内部へ通しています。外側に余計なケーブルが見えなくなることで、ハンドル周辺はかなりスッキリしました。
一方で、見た目だけを優先して操作性を犠牲にするわけにもいきません。ウインカーについては、運転中でも操作しやすいようハンドル手元にボタンスイッチを設置しました。チョッパーらしいシンプルな外観を残しながら、実際に乗るための使いやすさも考えています。

ちなみに、通常の長さのフロントフォークからロングフォークへ変更すると、単純にフロント周りが長くなるだけではありません。フロント側が持ち上がることでフレーム前側も一緒に上がり、車体全体の角度も変化します。そのため、これまで使用していたサイドスタンドのままでは、駐車した際に車体が必要以上に寝てしまうことがあります。そこで、ロングフォーク化に合わせてサイドスタンド自体を長くするか、今回のチョッパーのようにサイドスタンドを加工して角度を変更し、適度な傾きになるよう調整してあげる必要があります。特にキックスタートのショベルでは、この傾き具合が意外と重要です。車体が寝すぎている状態ではキックを踏み下ろしにくくなり、エンジン始動がとても大変になってしまいます。

この車両、完成したばかりの頃は本当にキレイな一台でした。そこから実際に走り続け、距離を重ねるにつれて少しずつ各部にヤレが生まれてきています。でも、それがまたカッコイイんです。新品の時が完成ではなく、乗れば乗るほど少しずつ雰囲気が変わっていく。メッキも塗装も金属も、時間と走行距離によって少しずつ表情が変わり、オーナー様が乗ってきた時間そのものが車体に刻まれていきます。それこそがショベルチョッパーらしい姿なのかもしれません。今回取り付けた70年代のヴィンテージスプリンガーも、すでに長い年月を過ごしてきた部品です。そのパーツがこの車両に加わり、これからさらに何年、何万キロと走っていくことで、もっと味付けの濃い一台になってくれると思います。キレイに維持することももちろん素敵ですが、乗り込んだからこそ生まれるカッコ良さもあります。これからさらに長く乗っていただき、どんなショベルチョッパーへ育っていくのか楽しみな一台です♪
それでは明日からも、お待たせしている車両を一台でも多く進められるよう、通常業務に戻ってガンガン作業を進めてまいります!