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COYOTE

CHOPPERシート製作で大切な「小さく見えてシッカリ厚みを得る」

こんばんわオオガキです!

ここ最近、とっても多くのご相談をいただいております。とてもありがたいことでして、ややパニックになっておりますが、バイク屋らしい春の忙しさのおかげでヤル気もさらにアップいたしまして、毎日元気で勤めております。

さて本日は、仮組がまもなく完成しそうなProjectをご紹介致します。

シートのウレタン製作をしまして、実際に座りながらの各部ポジション合わせをおこなっている最中となります♪

CHOPPERのソロシートは、小さければ小さいほどスタイルが良く見える傾向があります。フレームのラインが強調され、リア周りもスッキリ見えるため、多くの方がコンパクトなシートを好む理由でもあります。しかし実際にバイクへ乗ることを考えると、単純に小さくするだけでは快適性が大きく損なわれてしまいます。特に長距離走行や高速巡航では、お尻への負担が大きくなり疲労にも直結します。そこで今回のシート製作では、「小さく見えるけれど実際はしっかり支える」という考え方で形状を決めていきます。

まずシート全体の幅はフレーム幅よりもさらに絞り込み、上から見た際にコンパクトに見えるようデザインしています。シートの存在感を抑えることで、フレームワークやリアフェンダーのラインが際立ち、CHOPPERらしい軽快なシルエットを演出できます。一方で、お尻が実際に接地する部分については十分な面積と厚みを確保しています。シートの見た目だけを追求すると座面が薄くなりがちですが、ライダーの体重が集中するポイントはしっかりとウレタンを残し、体圧を分散できるようにしています。

今回特に意識したのは、シート後方へ向かうにつれて徐々にウレタンの厚みを増やしている点です。前方はできる限りスリムに見せながらも、着座位置から後方へ向かって自然なカーブを描くことで、お尻を包み込むようなホールド感を作っています。急激な段差を設けるのではなく、緩やかな立ち上がりにすることで見た目の美しさと座り心地を両立させています。さらに最後部のバックアップ部分は、シート全体の中でも最も厚みを持たせています。この部分は単なるデザインではありません。加速時に身体が後方へズレるのを防ぎ、ライダーがお尻で車体をしっかりホールドできるようにする重要な役割があります。特に前上がりなカチ上げチョッパーstyleでは、この支えがあるかないかで疲労感が大きく変わってきます。

このスタイルの場合、自然とライダーのお尻が後方寄りに位置するため、通常のソロシートと同じ考え方で製作すると座り心地やポジションに違和感が出てしまいます。そのため今回は実際のライディングポジションを想定しながら、どこに体重が掛かるのか、どこで身体を支えるのかを考慮しながらウレタン形状を決定しています。見た目だけでなく、実際に跨った際のフィーリングも重視した設計です。現在はまだ荒削りの状態で、大まかなシルエットを確認している段階です。この後は左右のバランスを細かく整えながら、角部を丁寧に落としていきます。ウレタンの角を丸くすることで表皮を張った際の仕上がりも美しくなり、実際の寸法以上にシートが小さく見える効果も期待できます。CHOPPERらしい華奢な印象を残しながら、ライダーがしっかり座れる機能性も確保していきます。一見するとシンプルに見えるソロシートですが、その中にはスタイル、ポジション、ホールド感、快適性など多くの要素が詰め込まれています。完成時には「小さく見えるのに乗りやすい」、そんなシートを目指して仕上げていきます。

そして、カチ上げチョッパーstyleでは、その影響で足を地面へ下ろした際、ジョッキーシフトレバーと脚が干渉しやすくなります。信号待ちや停車時に毎回レバーへ足が当たってしまうようでは快適とは言えませんし、乗り降りの際にもストレスになります。そのため、操作しやすさを維持しながらも、足との干渉を最小限に抑えられる位置を探る必要があります。

ところが今回のプロジェクトでは、さらに難しい条件があります。それがミッドハイコントロールとセルスターターの存在です。一般的なジョッキーシフト車両であれば比較的自由にレバーの作動域を設定できますが、この車両ではステップ位置やスターターユニットとのクリアランスが非常に限られています。シフトレバーを前へ出し過ぎればセルスターターと干渉し、後ろへ寄せ過ぎればライダーの足と干渉する。さらにレバーを長くすれば操作は軽くなるものの、今度は周辺パーツとの接触リスクが高くなります。そんな制約の中で、レバーの長さ、曲げ角度、支点位置、握り部分の高さなどを何度も見直しながら製作を進めています。

実は、各部のクリアランスはどこもギリギリです。セルスターターとの隙間、プライマリー周辺との距離、シートとの関係、そしてライダーの足の動線。そのすべてを成立させながらレバーを配置したいです。カスタムバイクの製作では派手な加工やワンオフパーツに目が行きがちですが、実際にはこうした細かな位置決めこそが車両全体の完成度を左右します。シートの形状が決まると着座位置が決まり、着座位置が決まるとシフトレバーの位置も決まる。すべてが連動しているため、一つのパーツだけを見ていても理想の車両にはなりません。

なんだかんだ申し上げましたが、完成時には自然なレイアウトに仕上げたいと思います。

オーナー様にまたがっていただき、各所のフィッティングをおこなってから次のステップへ進みます!

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